腸脛靭帯炎は、マラソンランナーや最近マラソンを始めた方などによく起こりますが、ある体の特徴、クセを改善しない限り、何度でも起こり得ます。
そこで今回は、腸脛靭帯炎をお持ちの方がどの様な特徴、クセをお持ちなのかを書きたいと思います。
腸脛靭帯炎とは
腸脛靭帯炎とは、太ももの外側にある腸脛靭帯が大腿骨外側上顆と擦れ合うことで起こる炎症、痛み症状の事を指します。
膝の屈曲の際、腸脛靭帯は大腿骨外側上顆の後方に、伸展の際、腸脛靭帯は大腿骨外側上顆の前方に移動します。この時、腸脛靭帯は大腿骨外側上顆の上を移動します。腸脛靭帯の緊張が高い場合、大腿骨外側上顆の上を移動する際のストレスが大きくなり、炎症が起こる訳です。
腸脛靭帯炎をお持ちの方の特徴とは?
この腸脛靭帯をお持ちの方は、ある弱点、クセをお持ちの方が多いです。
それは“中臀筋が弱い”です。
以前に腰痛のお持ちの方用に“中臀筋の左右差のチェック方法”を書いています。
ぜひそちらをチェックして頂いて、中臀筋の左右差をチェックしてみてください。
中臀筋の弱い側と腸脛靭帯炎がある側が同じの場合は、中臀筋の弱さが腸脛靭帯炎の原因の一つとなっている可能性が高いです。
またこの他にもう一つ見落としがちなポイントがあります。
これが“胸郭の動き”です。
特に上半身の重心が左右にしっかり動かせるかどうかがポイントになります。
このチェック方法も簡単です。
- 椅子に座り、手を左右に伸ばします。
- 椅子に座ったまま、手を左右どちらか、出来るだけ遠くに伸ばすようにします。
(この時お尻は浮いて構いません。ただ肩の高さは左右同じになるように動かします)
- 次に反対側も同じように、手を出来るだけ遠くに伸ばします。
この時に、遠くに行きにくい側が胸郭の動きの悪い側です。
この胸郭の動きの悪い側と、腸脛靭帯炎のある側が同じの場合は、胸郭の動きの悪さが腸脛靭帯炎の原因の一つになっている可能性が高いです。
ぜひチェックしてみてください。